〜9話〜「女子大生デザイナー、中元えみの登場!」
ひとみとMegは、
若い女性にもっと目に留めてもらえる「ピクルス」にするためには、
どんな商品にすれば良いのだろう・・・
と、
考えをめぐらせていた。
若い女性に最近話題のもの・・・。
流行りのお店や雑誌、どんなものがウケそうか調査を進める。
その中で、
今若い世代の利用率が高いSNS「Instagram」を覗いてみた。
そこには、色とりどりの野菜を使った綺麗なフード写真が多くアップされ、
たくさんの「いいね」がつけられていた。
ここ数年で、大ブームを引き起こした「ジャーサラダ」や「デトックスウォーター」。
これらに共通するのは、
色とりどりの野菜や果物の自然の色を使った、
美味しくて見た目も美しいアート作品のような食べ物ということ。
「このピクルスも食べておいしい、見た目も美しいアートのような商品にすることはできないだろうか!」
そんなことを思いついた。
「アートのプロフェッショナルがいれば、もっと良い商品が作れそう!」
デザインやアートの知識やスキルがある仲間が欲しい。
そう思っていた時に、
ひとみの頭のなかにふと顔が浮かんだ人がいた。
デザインのセンスにおいても、仕事の仕方においても、
もはや学生の域を超えている、
前職の仕事で一緒にデザインの仕事をしてくれたインターン生、
現役の女子美大生、中元えみだった。
一方、アートディレクターになるという夢を持つ、えみ。
そのためにいろいろな人と仕事をして自分のデザイナーとしての、ディレクターとしての能力を早く試したいと思っていたところだった。
ひとみは、えみに今回の話を相談してみた。
すると、話はとても盛り上がり、
「私にやらせてください!!」
と、えみは一緒に活動することを決めてくれた。
えみは、ふつふつとやる気が湧いてくるのを感じていた。
そしてここから、一つのアイデアが生まれていく。
その実現までの1歩が踏み出された。
つづく